取扱業務

民事再生事件

当事務所の弁護士は、私的整理のみならず、民事再生の申立てを相当数受けています。独立後だけでみても、ほぼ毎年民事再生の申立てをしております。民事再生の申立件数が非常に減少している昨今(東京地裁では年間40~50件前後)の中では、かなり多い方だと思います。

当事務所は、真に顧客の利益になる方法が何かを日々検討していますので、事業内容、債務内容、取引先への影響といった状況に応じて、私的整理と民事再生のいずれが望ましいのか、総合的に検討し、対応しています。民事再生のメリットは、幾つもあり、例えば①私的整理手続では解決困難な事例でも解決ができる(全行同意が取れない事案、資金繰りが持たない事案等)、②民事再生だからこそスポンサーが見つかる(民事再生のアナウンスメント効果)、③早期の事業譲渡が可能である(短縮型の検討等)、④事業譲渡の代替許可、⑤否認権行使ができる、⑥直接債権放棄の対応が進めやすい(企業再生税制が使えるため)など様々です。「民事再生のメリット」はこちらをご確認ください。当然のことながら、民事再生の準備には、資金繰りの整理をはじめ、様々な専門的知識と経験が必要です。他の専門家・仕業と異なり、弁護士は債務者代理人として、私的整理だけでなく、法的手続を含めて総合的に検討を進められる点がメリットと言えます。

実際に民事再生を申し立てる場合には、資金繰りの管理(売掛金管理、支出の管理、アーリーDIPファイナンスの活用)、事業再構築(不採算事業の廃止)、金融機関、取引先、従業員との信頼関係構築や利害調整、裁判所や監督委員との調整、スポンサー型スキームの場合には、スポンサー企業との交渉など様々な業務を一気に進めることが必要です(参考事例もご参照ください。)。

当事務所は、事務局を充実させ、日々研鑽を積み、民事再生に対応できる組織作りを行なっておりますので、民事再生のご相談についてもお気軽にご相談ください(場合によっては、ご相談いただいた結果として、民事再生しかないと思っていた会社が私的整理で対応できる場合もあるかもしれませんし、破産しかないと金融機関をはじめ多くの関係者が考えていた案件が民亊再生で何とかなったというケースもあります。)。

民事再生で債務者代理人を務めた案件の一例は、以下のとおりです(2014年以降の主な案件のみ掲載)。
 
2014年 餅製造会社➡事業譲渡
HDD等修理会社➡完全自主再建
2015年 製造業➡事業譲渡
製造業➡自主再建でスポンサー出資
2016年

半導体系製造業➡事業譲渡
アパレル企画卸➡事業譲渡
印刷業➡自主再建でスポンサー出資

2018年
製造業➡事業譲渡
設計業➡事業譲渡(※代表者、大株主不在という特殊事案)
工事請負業・住宅建築請負業➡事業譲渡
2019年
住宅建築請負業➡事業譲渡
2020年
アミューズ面と施設・不動産賃貸業➡直接債権放棄
2021年
ファンシー雑貨業➡直接債権放棄
2021年
耐火材・断熱材業➡事業譲渡
2023年
印刷業(当初は中小企業の事業再生等に関するガイドライン)➡事業譲渡

※その他、牽連破産をした食肉加工の事業の民事再生も行っています(牽連破産)。

民事再生をすると事業価値が毀損すると言われることもありますが、業種による影響も大きく、また、進め方次第の面があります。ほとんど事業価値が毀損しないケースもあります。また、私的整理段階ではスポンサーがつかない案件でも民事再生であれば、スポンサーが見つかるケースも少なくありません。法的手当てもあり、透明性をもって対応できるので、早期の対応ができることも少なくなく、非常にメリットのある制度になります。

民事再生をしたうえで、会社の窮状が明るみになり、クラウドファンティングを活用した事例もあります。

  ・事業再生と債権管理177号「民事再生手続下におけるクラウドファンティングによる資金調達事例」(御山義明法律事務所の御山弁護士及び当事務所弁護士との共同執筆)

 

民事再生の債権者側及びスポンサーサイド(買収側=法務DD担当等)として関与した経験も複数あります。

近時、東京地方裁判所でも民事再生(や会社更生)が使いやすくなるように様々な取り組みをされております。事業再生に携わる専門家として十分に知見を高める必要があります。標準スケジュールに加えて、短縮スケジュールなど様々な対応が可能とされています。事業再生のツールとして民事再生手続が非常に有用であることを忘れてはいけません。

https://www.courts.go.jp/tokyo/saiban/minzi_section20/situmonn_tousannbu/index.html#Q43